2007年 07月 2日
気になる年金の話
「年金は専門家の社会保険労務士へ!」とよく聞く。実のところ年金は専門家である社会保険労務士にも難しい。誰がこんなに分かりにくい制度にしたのか、IT技術を駆使してよほど頭のいい人が作ったのかもしれない。制度が複雑化した原因は、年金給付そのものを社会の変化にあわせて改革してきたことと人口の変動によることが大きい。
日本の社会保障制度は戦争中にあらかた形作られたものだが、現在の厚生年金も太平洋戦争中に労働者年金として作られ、保険料の一部は軍艦や飛行機になってしまったともいわれる。それゆえ当時、軍需工場に動員された人の昭和19年~昭和20年が厚生年金の加入期間になったりしている。
年金制度の発足当初は保険料納付のみで給付がないため、低い保険料で高い年金を約束する、ある意味「大盤振る舞い」だった。高い保険料で(旧年金と比べて)低い年金を支給する現行制度と違っていた訳で、それを高度経済成長が後押しした。いい時代である。
経済が低成長で、人口は少子高齢化、韓国や中国におされ気味の日本はこれからどうするのか、国際的に何を目指すのか、社会保障にも必要とされるグランドデザインがよく見えない。年金で分かっていることは、満額支給でも現役世代の半分の支給、つまり年金だけでは生活できない時代になるということだ。また年金給付が世帯単位から個人単位へ様変わりしいくだろうこともある。
総務省の統計によれば、この4月以降夫婦の離婚が増加しているそうである。やはりか、という感がある。この4月から年金の離婚分割が開始になったことによるのだろう。来年からは離婚分割のように夫婦の合意あるいは裁判所の決定をまたずに、強制的に分割できる3号分割が開始される。そうすると更に離婚件数が増加するかもしれない。
でもご用心。夫が死亡後に妻が貰っていた遺族年金が受給できなくなる点、夫婦の二人暮らしより一人で暮らす方が生活費がよけいに掛かる点に注意が必要で、そこをちゃんと理解して生活設計しておかないと、分割後の小額になった年金だけでは生活費が不足するおそれがある。
「私は退職金をあてこんでいる。」なるほど、「私は専業主婦だったけど、60歳から年金が欲しいから、1年間働く予定。」さすが、よくつぼを押さえておられる。ご不明の点は、社労士やFPにお問い合わせください。
投稿者 clap : 19:05 | トラックバック(0)
